サラリーマンと商業出版(12)最終回:一番うれしかった話
間が空いてしまった。最終話を書きそびれていたら、日経ビジネスオンラインで 内藤忍の「執筆のすすめ」 読んで学び、書いて磨け という連載が始まった。(全文を読むには会員登録必要、無料。)
サラリーマンが会社にいながら自分の専門を生かして出版することを勧める内容だ。現在第2回まで掲載されている。本を出すことの意義、どうやって執筆時間を作るか、これからの会社と個人の関係・・・などなど。書かれている内容はおおむね当たっていると思う。
でも私はこの人のように他人に対して「執筆のすすめ」などできない。前回まで書いてきたような実態だった。とても人に勧められない。
自分自身の勉強になったのは確かだ。でもそれは結果の話で、商品として流通させる本を「勉強になるから」という理由で書いたりしてはいけない。
お金を出して買ってくださった皆さんの役に立っているだろうか?
それはもう、気になって気になって気になって仕方がない。
そんな私にとって一番うれしかった話。ある方が、急にESRの勉強をする必要に迫られ、あまりに難しいので「津村さんの本にはどう書いてある!?」と探したという。
いざというとき当てにしてもらえた!それが本当にうれしかった。
(でもESRについては書いていません。すみません。)
さらに私には、将来こうなってほしいという希望がある。
それは「図解入門 よくわかる最新分析化学の基本と仕組み」のような内容の本が一つの定番になって色々な出版社から発行されること。
この本の一番大きな意義は、こういう本を求める人が大勢いると明らかにしたことだと思う。少しずつ中身の違う入門書が刊行されて、様々な分析現場の事情に応じて選べるようになったら、自分の仕事が世の中を少し良くした気分になれてうれしいと思う。
そして、「元祖」としては後発本に負けないように改訂を重ねていくのか?そうなればさらにうれしい。
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