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2025.05.18

Rf値(TLCの)は何の略?(1)

薄層クロマトグラフィーをする人なら誰でも知っている「Rf値」、これの元の語は、私が把握しているだけでなんと5通りあります。

retardation factor
ratio of flow
rate of flow
relative to front
retention factor
ratio to the front, ratio of fronts (2025/6/4 追加)
いったいどれが正しいのか。調べたら、私自身の答えは意外に簡単に出ました。この表のような状況だったからです。(各資料の詳細はこの記事末尾)(2025/6/4 表に2件追加)
250604_rf_value
IUPACが1993年の勧告で「retardation factor」としていて、用語集「Orange Book」でも「Gold Book」でもこの通り記載しているのだから、これでOKでしょう。(retardationは遅滞、遅延といった意味。)

とは思うのですが、1993年以後に刊行された書籍にも全くといっていいほど「retardation factor」の語は書かれていません。そもそも、Rf値の元の語が何なのか書いていない書籍のほうが多いのです。

近年はTLCに特化した本は出版されていませんが、昔は何冊もありました。それらの本にすら、Rf値が何の略なのかほとんど書かれていません。なぜなのでしょうか。
個人的に調べた結果を3回程度に分けて書こうと思います。(今日は参照元を並べるだけで疲れたので・・・)

Rf値の元の語が記載されているもの(表に並べた順)

Rf値が解説されているが元の語については記載していないもの(刊行年順)

  • 鈴木郁生「薄層クロマトグラフィーの実際」(廣川書店、1964)
  • B.S.Gritter「入門クロマトグラフィー」(東京化学同人、1971)
  • R.E.カイザー「高性能薄層クロマトグラフィー」(講談社、1978)
  • F.ガイス「液体クロマトグラフィーの最適化 薄層からカラムへ,その基本的なパラメータ」(講談社、1980)
  • 滝谷昭司他「薄層クロマトグラフ法 (機器分析実技シリーズ)」(共立出版、1985)
  • 中村 洋(監修)「分析試料前処理ハンドブック」(丸善出版、2003)
  • 日本分析化学会(編)「分析化学実験の単位操作法」(朝倉書店、2004)
  • S.P.J.Higson「分析化学」(東京化学同人、2006)
  • 化学同人編集部(編集)「実験を安全に行うために 続 基本操作・基本測定編 第3版」(化学同人、2007)
  • 日本分析化学会「分析化学用語辞典」(オーム社、2011)
  • JIS K 0214:2013 分析化学用語(クロマトグラフィー部門)

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