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2023.07.10

「ぶんせき」誌無料公開記事のPDFがある場所

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日本分析化学会の機関誌「ぶんせき」は、なかなか優れものの雑誌です。分析化学の基礎(サンプリングや各分析手法やデータの信頼性etc)から応用(環境や食品やバイオetc)まで、数ページから十数ページ程度の解説が毎月5報ほど掲載されています。ネットで検索しても得られない詳しい情報がまとめられ、しかも公式な文書に引用可能な文献の形で掲載されています。

私は10年ほど前に2年間「ぶんせき」の編集委員を務めさせていただきましたが、執筆依頼のたびに、各分野の専門家の方が実に快く引き受けてくださることに感心しました。分析化学会の歴史や信頼のなせるわざと思っています。

そういう「ぶんせき」ですが、過去分をまとめ読みしようとしたら、かなり参照しにくくなっていることに気づきました。再び探すのはちょっとたいへんなので、自分のメモのためにもどうなっているか書いておきます。

(1)2021年3号-現在の「ぶんせき」のウェブサイトはこちらです。
日本分析化学会機関誌「ぶんせき」
各号の目次が掲載され、伝統的に毎月一部の記事は無料公開されています。今後刊行される号もここに追加されていくと思われます。

(2)2019年1号-2021年3号の「ぶんせき」のウェブサイトはこちらです。
機関誌「ぶんせき」(アーカイブ)
残念ながら無料公開分の記事のみのリンク集です。目次が無いのでその他の記事のタイトルや著者はわかりません。
2023/11/4追記 このリンクは残念ながら無効になりました。(1)の範囲は増えていませんので、非会員は2019年1号-2021年3号の記事内容を参照できません。

(3)1996年1号-2019年12号の「ぶんせき」のウェブサイトはこちらです。
「ぶんせき」目次
全記事の目次と無料公開分の記事へのリンクがあります。現時点ではバックナンバーのほとんどはこのサイトにあります。

利用者の立場からは、3か所に分かれているよりは、全期間分を(1)のウェブサイトで閲覧できる方が便利だと思います。現状では(1)には(2)と(3)の存在について全く書かれていないので、事情を知らなければ、2021年2号以前の「ぶんせき」のサイトに行きつけません。

ところで驚いたのが広告ページの多さ。(1)で無料公開されている解説記事のPDF冒頭には約15ページも広告が付いています。従量課金の環境下ではダウンロードしないように注意した方が良いと思います。ただ、このような広告は(1)の中の解説記事だけのようです。(1)の中の技術紹介やリレーエッセイ等、また、(2)(3)からリンクしている全てのPDFには広告は無いようです。

なお、分析化学会の会員は会員マイページから2001年1号以降の全てのPDFをダウンロードできます。(1)の期間の解説記事についても広告なしのPDFとなっています。

冒頭の写真は会員に配布された最後の冊子版の「ぶんせき」です。表紙左下には次号から電子版に移行する旨のお知らせが書かれています。ちょっと寂しい記念写真です。

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