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2020.05.01

GC-MSかGC/MSか(LC-MSかLC/MSか)(14)JISはどうなった?

化学分析業界にとって影響が大きいのは日本産業規格(JIS)です。理由はズバリ、国家試験の問題として出題されるからです。詳しくは GC-MSかGC/MSか(LC-MSかLC/MSか)(10) に書きました。

ハイフンvsスラッシュに関わるJISは現在どうなっているか見てみましょう。ちなみに「日本工業規格」は2019年7月1日の法改正によって「日本産業規格」になりました。略称はJISのままです。

JISは日本産業標準調査会の JIS検索 で読むことができます。各JISへの直リンクを作ることができないので、必要な方はJIS名をコピペして自分で検索してください。

 JIS K 0214:2013 分析化学用語(クロマトグラフィー部門)

私が前回調査した2016年以降改訂されておらず、「ハイフン=装置」「スラッシュ=分析法」と規定しています。日本質量分析学会用語集第4版で加えられたような例外を許容する記述はありません。
LC/MS、LC-MS、GC/MS、GC-MSの項目があり、すべて装置と分析法の意味に使い分けています。

 JIS K 0136:2015 高速液体クロマトグラフィー質量分析通則

これも前回調査以降改訂されていません。LC-MSは装置、LC/MSは分析法と使い分けています。
LC/MSは初出の部分で分析法の略称であることが書かれているのに対して、LC-MSについてはなぜか説明がありません。しかし最新のJIS K 0214 分析化学用語(クロマトグラフィー部門)に従うことが規定されていますので、意味は明白です。

 JIS K 0123:2018 ガスクロマトグラフィー質量分析通則

このJISは前回調査時点では2006年版で、GC/MSに「装置」「法」を付けて表現していました。2018年に改訂されてどうなったでしょうか?

読んでびっくり!なんと改訂前のままなのでは!?

「GC/MS法」「GC/MS装置」「GC/MS接続部」のように別の言葉を付けた使い方が多いですが、「(高速GCは)GC/MSへの適用も多い」「GC/MSとしてAPCIを用いる場合」といった単独での記述もあります。

一方でこのJISには、最新のJIS K 0214 分析化学用語(クロマトグラフィー部門)に従うことも規定されています。矛盾している?大丈夫か!?と思わないこともないですが、GC-MSは一度も使わずにGC/MSだけを貫いています。実に頼もしい。

これは単に2006年版をいじらなかっただけなのか、それとも何か意図があるのでしょうか。気になります。紙で持っている2006年版のJISと詳細に比較して、またここで報告したいと思います。

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