表示・起源分析技術研究懇談会
産地偽装や虚偽表示に分析化学の力で対処する、分野横断的な研究懇談会が設立されました。
日本分析化学会の13番目の研究懇談会、「表示・起源分析技術研究懇談会」です。7月16日に東京工業大学のすずかけホールで第1回講演会が開催されました。

参加者は206名とのことで、たいへん盛況でした。
演題は7つ。
安定同位体比分析による覚せい剤の異同識別
科学警察研究所 岩田祐子
天然放射性炭素C-14を用いたバイオ燃料の由来判別技術
東京都立産業技術研究センター 斎藤正明
同位体比分析を用いた食品・農作物の産地判別
日本認証サービス(株) 鈴木彌生子
照射食品検知技術について
(独)農研機構 食品総合研究所 等々力節子
米のDNAによる品種識別技術の室間共同試験による妥当性確認
(独) 農研機構 食品総合研究所 岸根雅宏
テラヘルツ電磁波の判別分析への応用
岩手県立大学 倉林徹
無機元素を用いたカボチャの産地判別
農林水産消費安全技術センター 門倉雅史
幅広い業種からの参加者を意識して、各演者の話はごく初歩的なところから説き起こすわかりやすいものでした。化学的・生物学的にほとんど同じものどうしのわずかな違いを見分ける、色々なアプローチが紹介されました。
ステージにも会場入り口にも大きな看板はなく、こんな貼り紙が。

昼休みのホール。この座席が満席になる盛況ぶりでした。(もっと人の写っている写真も撮りましたが、勝手に載せられないので雰囲気を感じ取ってください。)

懇親会や司会進行など、運営スタッフの心配りも行き届いていました。今後、年に2回のペースで講演会を開催する予定とのことです。
表示・起源分析技術研究懇談会HP
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