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February 2009

2009.02.21

ノイズの話(10)分析機器工業会のGC及びGC-MS規格

書き始めてもうすぐ2ヶ月になるノイズの話。あと、ヨーロッパ薬局方と環境省「要調査項目等調査マニュアル」を紹介したら中間まとめを書きたいと思う。

Jaimasgc

前回 分析機器工業会の液クロ規格について書いたので、今回はGCとGC-MS規格。といっても、どちらも JISのGC通則及びGC-MS通則 とほぼ同じ。振れ幅そのものがノイズ幅

これだけで終わってしまったらあっけない。GC-MS規格のほうに簡単な解説があるので引用しておく。

 ノイズ幅の算出方法としてはPeak-to-PeakやRMSなどがある。 Peak-to-Peak は、サンプルとノイズの信号値の比を表した値である。 RMS(二乗平均平方根:Root Square Mean)は、各々の数値を二乗し、それら二乗したものの平均を求め、その平均値を平方根に開くと言う、一連の数値の統計的な取扱い方で二乗平均平方根という。本文ではPeak-to-Peakで算出した例を示す。
 SN比は測定対象試料、カラム、測定モード、測定質量範囲、測定インターバル、ガスクロマトグラフ条件、マスクロマトグラムを構成する質量範囲、マスクロマトグラムのスムージング処理法の有無、ノイズの算出方法等により値が変化するため、比較においては注意を要する。

この後半にいくつも挙げられている測定条件。GC-MSを使っている人なら、それぞれがどう違えばどの程度ノイズの様相が変わるか感覚的にイメージできますよね。(GCやLCも同様。)ノイズ幅なんてちょっとした条件で相当変わるのだから、2倍の違いなんてたいした問題でない・・・という考え方もあると思う。中間まとめでは、そんなことも論じてみたい。

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2009.02.14

ブログのデザイン変更

このブログのデザインを変更しました。

ここを開設したのは2004年1月で、その頃はニフティが用意した20種類くらいのシンプルなテンプレートから選んで使うようになっていた。自分でスタイルシートを作ることもできたけど、既成のものを使う人が圧倒的に多かった。当然、同じテンプレートのブログがたくさんあった。私は 本館 との関係を意識して、水色を基調にした堅い感じのを使っていた。

次第にどのブログサービスも凝ったテンプレートを提供するようになり、ココログでも色々選べるようになった。そこで2005年10月に「若葉」というテンプレートに衣替えした。これが今まで使っていたもので、新緑の画像を背景にした装飾的なデザインだった。

装飾的なテンプレートはしゃれていて印象がいい反面、同じものを使っているブログに出くわしたとき、同じすぎてどきっとする。(そういう機会は苦になるほど多いわけではないけど。)
それから、テンプレート「若葉」は本館のスタイルとまるで違っていて、一連のサイトということが直感的にわかりにくかった。

最近は分析関係の記事が多くなってきたことだし、ここらでまた原点に帰って本館との関係をスタイルでも表現しようと思う。ココログの設定で選べる範囲内なのでまったく同じというわけには行かないけど。
背景色は相変わらず 竹中明夫さんのページ を真似したままです。#f4f8f8という色で、濃すぎず淡すぎず、気に入っています。(元祖の竹中さんのところではもう使っておられないようです。)

新しいデザインは本館と同様素人細工で、あまり洗練されていない。下記サイトの写真を加工してバナーに使ってみた。季節に合わせて差し替える予定。
ゆんフリー写真素材集

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2009.02.07

ノイズの話(9)分析機器工業会の液クロ規格

ノイズの話はしばらく続きそうだ。調べ始めると色々な資料が見つかって、たまっていく速度に書く速度が追いつかない。このブログの更新ペースでは、資料全部を紹介するには年単位の期間が必要かも。


Jaimas_毎年分析展を開催している 日本分析機器工業会(JAIMA) が主要な分析機器の性能表示規格を発行している。日本分析機器工業会規格(JAIMAS)という。それらはJAIMAのサイトで注文できる。クロマト関係では液クロ、ガスクロ、GC-MSの規格が出ていて、1冊500円。これら3冊を購入した。

この規格は、装置の出荷時または客先検収時における性能の表示方法と意味、試験方法について規定するもの。サービス時における目標性能でもある。

JISは液クロとガスクロでノイズの大きさの定義が違う。JAIMASはどうなのか?
というのが最大の関心事だが、結論から言えば、JISのガスクロ法流に統一されている。液クロ規格もガスクロ規格も、振れ幅を1/2にすることはなく、振れ幅そのものをノイズ幅としている。

ということは、液クロについては日本分析機器工業会規格が日本工業規格に沿わない定義を行っているということで、これが制定された経緯はどんな風だったのか興味がわいてくる。

この記事では、まず液クロ規格の内容を紹介する。

「高速液体クロマトグラフの性能表示方法(JAIMAS 0005-2008)」(平成20年5月15日改正)より。

「紫外・可視」「蛍光」「示差屈折(計)」の3種の検出器についてノイズレベルの測定法が規定されている。
液クロ装置は各パーツがバラ売りされるものだから、検出器のノイズはクロマトグラムとは関係なく検出器だけONにした状態で測定するのが本筋だろう。ポンプをONにして移動相を流しながら測定したら、ポンプの性能までノイズに影響してしまう。

JAIMASはもともと移動相を流さない測定法を採用していたらしい。しかし、ASTM (E685-93, E1657-98)でメタノールを通液して測定しているので、紫外・可視検出器の規格については平成20年の改正でどちらも採用できるようにしたと解説されている。
蛍光と示差屈折計については、移動相を流さない測定法のみ規定されている。(ただし示差屈折計のドリフトはなぜか移動相を流す。この検出器は温度依存性が大きいからか?)

移動相を流さない場合、分光光度計のノイズは2通りの描き方がある。波長を固定して記録計を動かす方法と、波長を走査してスペクトルを描く方法と。JAIMASでは、紫外・可視検出器は前者、蛍光検出器は後者を採用している。

同じ規格の中でずいぶん細かく微妙な違いが規定されているものだ。
しかし、ノイズ幅をそのままノイズとする点ではすべて統一されている。

規格冒頭にある「用語」ではJISの定義を多数引用しているのに、それ以外ではASTMからの引用が多い。JAIMAは外資系メーカーも多数会員になっているから、そのへんの事情があるのかもしれない。

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