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2009.01.05

ノイズの話(4)ASTMとは

前の記事で、JISの分析通則の液クロとガスクロのノイズの定義が違うことに触れた。
では、液クロvsガスクロという図式なのか?
しかしそういうわけでもないようだ。

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私が使っているのはアジレントのガスクロと島津の液クロ。どちらのデータ解析ソフトも「振れ幅」をノイズと定義している。そしてその定義は「ASTMの方法による」とマニュアルに書かれている。

ASTMの方法を紹介する前に、ASTMとは何かを解説しておく。といっても、私もこの組織についてこのほど初めて知ったので、ごく限られたことしか書けないけれど。

 ASTM Internationalのウェブサイト より
ASTMはもともとAmerican Society for Testing and Materials の略称。
現在の正式名称はASTM Internationalらしい。
100年以上前に鉄道の規格を作るために結成され、その後守備範囲を広げていったとのこと。対象とする工業分野として、消費者向け製品・建築基準・安全で健康な環境基準・金属工業・燃料・ヘルスケアと医療技術が挙げられている。
ASTM規格の作成には、120以上の国から生産者、ユーザー、消費者、政府、及びアカデミーを代表して集まる3万人以上のASTMメンバーが携わっているとのこと。

 ぶんせき2003年11号 生明清「ミニファイル 公定分析法 石油」より
ASTMが主題の文章ではないが、たまたま見つけたので引用。

ASTM規格は強制規格ではなく任意規格であるが、国防総省の規格として採用され強制規格となっているもの、またANSI(米国規格協会)により米国標準規格として公認されているものが多数あり、米国家技術移転振興法の施行(1996年)により政府による採用は一段と進みつつある。ASTMはISOの活動にも積極的に関与し、大きな役割を果たしている。

 日本語による解説
 ASTM規格 ~製品仕様や試験方法に関する世界的な規格~(国立国会図書館)
 米国ASTMについて (日本貿易振興機構:ジェトロ)

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 総合すると、「ASTMは世界最大級の民間標準化団体であり、その規格は任意規格ではあるが国際的に広く通用している」と言えるようだ。ASTM規格を有料で入手できるサイトも複数見つけることができる。

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