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May 2008

2008.05.05

蓑脇の時水 訪問記

半年ほど前、日経朝刊に掲載された 蓑脇の時水の記事 を読んでこの間欠冷泉に興味を持ち、ぜひ訪ねてみたいと思った。この連休に実現したので見たままを書きとめておく。

蓑脇の時水の最寄り駅はJR北陸線の武生(たけふ)駅。大阪から特急で1時間40分程度。あまり遠い感じはしない。

Takefu

でも車でない場合、武生駅からが不便だ。バスは一日に6本で、そのうち3本が学休日運休。駅前に並んでいたタクシーに乗車した。

Jikoku

東へ走ること20分。右手に「時水2km」の看板が見えた。

Kanban

ここを右折して田んぼの間の道を少し行くとイノシシよけの電気柵があった。通行する場合は3本の電線をはずして、また元に戻しておくことになっているらしい。運転手さんと一緒に取り外した。

Saku

舗装されていない道路をしばらく行くとコンクリートで舗装された駐車場があり、時水の由来を説明する詳しい看板があった。ここでタクシーを降りる。駅からの料金は約3300円。

Chushajo

山道を登る。落ち葉が多く、あまり頻繁に人が通っている感じはしないが、草は刈られて手入れされている。道しるべが随所に設置され、迷うことはない。しかし斜面が急なところもあり、一気には登れなかった。

Michi

「時水600m」の看板のある場所が小さな平地になっており、ここで休憩。

600m

さらに登ってやっと時水にたどり着く。歩き始めて45分ほど経っていた。休憩時間を除けば30分程度か。水は豊かに流れており、新聞に書かれていた「チョロチョロとした流れ」とはイメージが違う。この水がどの程度まで増えるのだろう?木陰に腰をおろして待つ。

Tokimizu

手製の大きな水量計が設置されている。これをふもとから双眼鏡で観測して水量を知るのだという。作られてからかなり年数が経っている様子だ。湯呑みが置いてあるから飲めるらしい。手を入れたらきりりと冷たく、口に含むとまろやかな水だった。

Kansoku

水は岩の間から流れ出ている。奥のほうはよく見えないが、デジカメを入れてフラッシュで撮影したらこんな様子だった。

Naibu

しかし水は一向に増えも減りもしない。まったく同じ勢いで流れ続けている。水深目盛りはずっと8cmを示していた。

Suishin

水量目盛りもある。これもずっと一定で150L毎分を示していた。

Suiryo

時水の仕組みは、山の内部に水が溜まる空洞があって、そこからある間隔で水が流れ出すのだという。しかし、これだけの水量を吐出しながらなお水を溜めることができるのだろうか。
持参した記事のコピーや説明の立て札を読む。定常時の流水量は10から30L毎分、最高時は200から280L毎分らしい。今流れ出ている150L毎分という水量は、これらの観察時とは質的に異なっているような気がする。
この水量目盛りが不正確なのだろうか?川底が埋まって浅くなった等の理由で。
しかし、目測でも100L毎分は越えているように見える。10L毎分といった少なさではない。

・・・このようなことを考えながら1時間半待った。しかし水量はまったく変化しなかった。

心残りではあったが、これ以上待っても「時水」は起こらないように思えて、湧き水を後にした。
新聞には水量が変化しない日が続く「異変」について触れられていたが、今もそうなのだろうか。休日に短時間訪ねただけの者にはわからない。

「時水」を見ることはできなかったが、新緑の山道は気持ちがよかった。山吹の花が咲いていた。帰りのタクシーは電話をしたらすぐに迎えに来てくれた。

Yamabuki

福井名物のおろしそばも賞味した。あっさりしてのどごしがよかった。

Soba

蓑脇の時水に関するブログ
蓑脇の時水&しきぶ温泉「湯楽里」

追記 (2009/5/14)
時水の動画撮影に成功した方のブログを紹介 しました。

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