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August 2006

2006.08.31

分析化学会の松本論文調査:中間報告全文

 早稲田大学の松本和子教授の論文に対してデータ捏造疑惑が持たれているが、学会賞を授与している日本分析化学会が調査委員会の中間報告(7月27日付け)をホームページに掲載した。

 私はネット上で特定の個人及び団体を批判しない方針なので、事実だけを書いておく。

 分析化学会が7月29日に「捏造ではない」とする調査委員会の中間報告を発表したことは、既に各紙で報道されている。会員である私は、学会誌「ぶんせき」またはメーリングリストを通じて会員に対しても報告があるものと期待しているが、現在までのところ掲載されていない。

 このほど、ようやくホームページに掲載された。ただし、あまり目立たない載せ方である。
 分析化学会のトップページ
 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsac/
にはメニューのみが並んでおり、サイト内で更新があってもわからない。だから私は「掲載内容更新情報」のページを自動巡回でチェックしている。

 中間報告は8月28日付けで「トピックス」のページに掲載された。しかし、この更新は「掲載内容更新情報」で告知されなかった。
 「トピックス」の更新ペースは数ヶ月に1回である。ここを頻繁にチェックする読者がいるとは思えない。「掲載内容更新情報」に載せなければ、ほとんどの人は気付かないのではないか。

 中間報告に関心を持っていながらまだ気付いていない皆さんのために、ここに書いておく。

(分析化学会のURLは9月1日に移転する予定)

 2006/9/1 追記
 分析化学会ホームページは移転した。移転先は下記。
 http://www.jsac.or.jp/

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2006.08.26

日本化学会の化学アーカイブズ事業

 日本化学会化学アーカイブズ事業 を行っている。「化学に関する貴重な資料の有無を調査し、その情報をデータベース化して会員の方々のご参考・利用に供すること、さらには、将来、化学資料室あるいは資料館とも言うべき『化学アーカイブズ』の設立」が目的とのことだ。

 化学会会員の退官(退職)記念集・追悼記念集などの寄贈、歴史的に貴重な写真の貸出を特に重点的に協力要請している。

 私は化学会の会員ではないが、この趣旨には賛同する。国立医薬品食品衛生研究所の「大阪支所創立50周年記念誌」を寄贈したいと考えた。といっても、自分は1冊しか持ち合わせていないので、最後の支所長を務められ、記念誌の編集委員でもあった 外海泰秀さん に寄贈をお願いして1冊預かり、化学会へ郵送した。

Kinenshi


 正直なところ、この記念誌が化学アーカイブズ事業の収集範囲に入るのか否かは微妙だと思っていた。協力要請文から、事業の主眼は有機合成を核とする純粋な化学の歴史に置かれているとの印象を受ける。国立衛研のように応用的な業務内容の機関は、化学の歴史の中心からはかなりはずれているだろう。
 でも公的な機関の記録であるし、古い写真も多数含まれているし、支所は既に廃止されていてこの記念誌の入手は今後非常に困難になると考え、寄贈することにした。

 送付後まもなく、化学アーカイブズ小委員会委員長 植村榮氏の名で礼状が届いた。収集した資料はデータベース化し、機関誌やホームページを通じて公開するそうだ。

 時が経つにつれ存在すら忘れられるはずだった書籍に、利用される可能性が開けたように思う。
 この事業はもう少し目立ってもいいのではないかと考え、ここに紹介する。

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2006.08.05

アクセス解析は、していませんでした

 このブログを始めた直後から「アクセス解析は、しません」を標榜してきた。閲覧者のIPアドレスを記録する解析が個人的に好きでないからだ。

 しかし、8月2日からこのブログ(ココログベーシック)にアクセス解析機能が付いた。ココログからのメールマガジンで知った。

 「ベーシック」にもアクセス解析機能が付加されることは数ヶ月前から告知されていたが、私はさほど気にかけていなかった。これまでもココログの上位仕様にはアクセス解析機能が付いていた。それを試用してIPアドレスを取らない解析であることを確認していたからだ。(ココログのアクセス解析は訪問者にとことんやさしい

 ところが新サービスの内容を見て驚いた。IPアドレスをきっちり取るだけでない。クッキーを利用して訪問者にIDを付け、移動履歴が一目でわかるようになっている。何月何日何時にアクセスしたか、最初にどこのリンク元からやってきたか、どんな順序でページを移動したか、それぞれのページを何分何秒間読んでいたか。
 しかも「○ページ以上移動した履歴」で検索でき、特に熱心に読んだ閲覧者を簡単に見つけられる。(ただし移動履歴の保存期間は7日間。)

 さらに、IDを名前に置き換えて表示することもできる。名前がわかっている相手(コメントやトラックバックを受信したことがあればIPアドレスがわかる)の訪問を見つけやすくなる。

 ソーシャルネットワークや楽天ブログには「足あと」機能があり、誰が訪問したか書き手にわかることが快感をもたらして「中毒者」まで生み出すらしい。ココログも遅まきながらこのメカニズムを利用する姿勢に転じたということか。

 しかし、ソーシャルネットワークや楽天ブログのようにログインして足跡を残す仕組みのところは、むしろ訪問者が意識して足跡をつけに行くわけだ。参加者はみな平等に、互いがどんな足跡を残しているか知ることができる。それに対してIPアドレスによる解析は、知らない間に行動を把握される読者が発生する。
 ここまで個人の閲覧履歴を把握できるアクセス解析が必要なのだろうか。ココログ開始当初のようなアクセス解析拒否感論議が再燃しないか。

 ともかく、これからは「アクセス解析はしません」と標榜できない。苦しいながら「アクセス解析はしていませんでした」と題したこの記事を作成して自分の立場を表明する。実のところ個別の訪問者を意識するほど暇ではないが、やろうと思えば上記のような情報が取れるようになったということを書いておく。

ココログのアクセス解析の仕様

 新アクセス解析活用術(ココログ通信第9回)
 ココログサポート:使い方ガイド:アクセス解析

8月2日からの新サービスへのユーザーの反応

 検索と 新アクセス解析導入について(ココログスタッフルーム) へのトラックバックから反応を見てみた。意外な気もするが、すべて好意的な評価。私のような感想は一つもない。

 ココログベーシックにもアクセス解析!(Speak Low)

 アクセス解析(転べ!世渡り下手の会社員)

 アクセス解析が始まった。(安住紳一郎が好き)

 アクセス解析(チ イ の H a p p y 生 活)

 ココログのアクセス解析がバージョンアップ……していた(大阪てきとー日記)

 アクセス解析が新しくなりました。(manabiBlog)

 ココログベーシックでアクセス解析が標準装備になった。(「ありしあ」の「あ」)

 アクセス解析きた。(Unknown Underground)

 新アクセス解析は大幅機能アップ(グワンチェ@ココログ)

 ココログアクセス解析リニューアル(まきえもんが斬る)

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