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2005.12.21

医薬基盤研究所を見学

 医薬基盤研究所連携フォーラム(12月19-20日、千里ライフサイエンスセンター)の一環として開催された見学会に参加し、独立行政法人 医薬基盤研究所 を初めて訪問した。50人乗りのバス2台に分乗という盛況な見学会だった。


医薬基盤研究所


 私がかつて所属していた 国立医薬品食品衛生研究所大阪支所 が従来の業務を停止して「医薬基盤研究施設」に改組されたのは平成16年4月1日のことだった。大阪支所は一年間だけ名前を残したまま新法人の主たる事務所としての機能を果たし、大阪市中央区の旧庁舎から茨木市彩都あさぎの新庁舎への移転等の作業が進められた。そして今年4月1日に医薬基盤研究所が発足した。

 旧大阪支所の技術系職員で基盤研究所へ移った人は一人もいない。つまり、研究内容上は、大阪支所と現在の基盤研究所はまったく関係がないと言ってよい。

 国家財政の厳しい折柄、組織拡大の予算は認められにくく、新しい組織は既存の組織を整理して作られる場合が多い。計画進行中、「大阪支所は新研究所の『組織的資源』」としばしば言われていた。

 大阪支所と基盤研究所の関係についてはよく知っていたのだが、厚生労働省傘下のその他の組織も多数組み込まれている。全貌は今回の見学会で初めて知った。国立医薬品食品衛生研究所から薬用植物資源研究センター(筑波、北海道、和歌山、種子島)と細胞バンク。国立感染症研究所から霊長類医科学研究センターと遺伝子バンク、実験用小動物バンク。独立行政法人 医薬品医療機器総合機構から研究振興部。
 大阪支所を改組して作った組織に、創薬に関係する既存の組織が集められた形だ。

 庁舎は想像以上に大きく立派だが、今回の見学会では細胞バンクの一室を見せてもらえただけなので中身はよくわからなかった。ただ、思わぬところに大阪支所の名残を見つけて驚いた。


名札ボード


 これは研究所に勤務する人たちの在・不在を示す名札を集めたボード。正面玄関を入ってすぐのところに置かれている。大阪支所にあったものとそっくりだ。在なら白、不在なら黄色。各自が出入りのたびにひっくり返す。念が入っているのは、不在の場合、色つきの丸い札も重ねて掛けることで、ちょっと出かけているだけなのか長期間不在なのかわかる点だ。
 赤い「出張」の札、ピンクの「外勤」の札、白い「外出」の札、青い「海外出張」の札。

 私も支所にいた16年間、自分の札をひっくり返し続けた。このボードは研究所の様子をリアルタイムで概観できて重宝していた。新人が入ればすぐに名前と所属をおぼえたし、あの研究部はそろって学会に行ったようだとか、あの人は海外留学を終えて帰国したんだなとか、蛸壺化しがちな研究者が、自然に同僚の動向に注意を払えた。

 かつての大阪支所の事務系職員には、基盤研究所へ移った人がいる。組織としてはまったく別のものと思っていたが、こんなちょっとしたところに連続性が入り込むのかと、ひとつ発見した気分だった。

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