「アクセスしてほしい!」と正直に言う
自サイトを持っている人は当然アクセス数を増やしたいものという前提で アクセスとリンクを出稼ぎに行く を書きました。これに対して あらきけいすけさん(7/30付け) から疑問の声が。
何のために アクセス数を上げねばならないのか 分からない。
どのような読者に どのような質の情報を (無償で) 提供したいのかという事が文面からは伺えない。 小中学生に科学の知識を啓蒙したいのか、 それとも専門家向けに簡便かつ的確な知識参照を与えたいのか。 (この文面を読む限りにおいては)「人気投票」のような気の向けようは頂けない。
私は、「自分の書いたものが読まれること」自体がうれしいです。どんな人がどんな目的で読もうとかまいません。アクセスした全員が読んでくれるわけではないでしょうが、ともかく私のページをクリックしてもらえただけでうれしいです。自分がそうですから、「アクセスが増えた。うれしいな」のみの記事や、アクセス稼ぎだけが目的の記事・サイトに当たっても特に「頂けない」気持ちにはなりません。そういう内容だとわかっていて訪問するかどうかは別ですが。
インターネットで公開している以上「アクセスしてほしい!」のは自然なことで、逆に「アクセス数など気にもしていない」かのような発言を見ると、ホント?と思います。
ここまでは大前提。以下はもしかしたら気に障る人がいるかもしれないですが、あくまで基本は上の文章として。「どのような読者にどのような質の情報を提供したいのか」について。
私が一番やりたいのは、同じ分野の専門家どうしで対話することです。クロやんさん とは何度もリンクし合って書いています。クロやんさんのサイトは一般向けですからそんなにマニア的な話になりませんが、矢澤 到さんのところは徹底しています。矢澤さんの クロマトグラフィーの創始者 Tswett を引用して私が クロマトグラフィー101年 を書いたら、矢澤さんが上記ページの「注」でさらに詳しく調べた結果を書かれました。そこへ今度は 竹中明夫さん からメールで関連情報をいただいたので、追記 として転載しました。
こんなやり取りができたときは、本当に幸せです。話の中身は、クロマトグラフィーに特別な愛着がある人以外にはどうでもいいことですが。
ちなみに矢澤さんの最新コラム 液クロの「林」 は、米国の巨大製薬企業の研究所で北山杉のように整然と配置された膨大な数のHPLCを見て感動したという話で、普通の人にはピンと来ないでしょう。でも、HPLCと深い付き合いをしている人なら、ぜひそんな光景を見てみたくなる文章です。
理系の掲示板には「教えてください」発言が多くて、私はそういうところにはあまり近づかないようにしています。技術オタクと言われようと、「高度なムダ話」が好きです。
できたら、もっと多くの同業者が日常的にこんな会話に加わってほしい。こんな楽しみがあると知った上で関わる気にならない人も多いでしょうが、知らない人には知ってもらいたいわけです。できるだけ多くの人にアクセスしてほしい最大の理由はここにあります。
まあ、こういうことはあまりはっきり書きたくないですね。「一番の目的」を言ってしまったら、該当しない訪問者が気を悪くするかもしれません。上記目的につながらない読まれ方であっても(たぶん数としては圧倒的)、読んでもらえればそれでうれしいです。このブログはこれ自体として私の「書きたい気持ち」が結晶したものですし。
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Comments
はじめまして、大家(本名じゃないです)と申します。
>逆に「アクセス数など気にもしていない」かのような発言を見ると、ホント?と思います。
ホントですよ。(人それぞれですけど)
子どもの頃、絵を描いて気に入れば見て欲しいと思ったことがありました。
でも、何故か塗り絵を綺麗に完成させても見て欲しいとは思いませんでした。
ただ創作過程が楽しくて仕方がありませんでした。
あっしにとってのWebサイトは、まさに創作過程を楽しむものだったりします。
(そんな人も居るみたいですということで)
Posted by: 大家 | 2004.08.12 09:44 PM