「なぜウェブログを書き続けるのか」モデル
科学に「将来予測」を期待する の記事で、三浦麻子さんの 「人はなぜウェブ日記/ウェブログを書き続けるのか」 に関連して私の希望を書いたところ、コメント欄 に三浦さん御本人からのお返事をいただきました。私自身は日頃トラックバックには基本的に反応していないので、たいへんうれしく、また恐縮しています。しかも、ただの素人の勝手な期待に対して、専門家として極めて誠実に答えていただきました。はい、心理学の守備範囲でないところまでは望みませんが、今後の展開に期待させていただきます。
三浦さんの発表資料に対しては、三中信宏さんも 6月30日付け と 7月1日付け でコメントを書かれています。
「なぜウェブログを書き続けるのか」モデルが提案されれば、それだけで価値があるとのこと。「現状解釈ではなく将来予測を社会心理学に期待」する私は「期待し過ぎ」ですか。まあ、blogで研究内容を公開したら、一般人からの素朴な期待も疑問も出てくるわけで。私のblogでは、評論家的な態度は排除して、できるだけ具体的な方法を書くようにしていますから、ああいう内容になりました。
一般論として科学に将来予測だけを期待しているわけではないです。知が深まること自体の価値とか、法則の美しさとか、まあ、並べるまでもないですね。
ところで心理学というのは、一般人から「占い」的なものを期待されてしまうことが多いような印象を持っています。どんな専門分野に対しても多少は一般人からの偏見があるでしょうが(化学分析に対してもあると思う)、心理学は、はた目から見ても、専門家がトホホと思うことが多そうな気がします。(これも偏見かも。)
それからですね、ネットで 科学論の議論 は、サラリーマンにとっては鬼門ですね。実はけっこうのめり込むほうですが、世間体が許しません。私はあくまで、個別具体的な方法論のみ話して行きます。
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Comments
コメントに対するお返事をまたまたありがとうございました.基本的に学問とは社会に資するべきものであると思っておりますし,社会心理学が扱うのはまさに社会の中の人間行動であるわけですから社会における意味づけは特に重大です.学界はもちろん,必ずしも社会心理学をよく知っているわけでもない方々のコメントにも大変関心があります.もちろん中には「ちょっと相手にできんな」というものもありますが(笑 ともあれ今後そう時間をおかずにいくつか研究成果を公表する機会もありますので,またそのたびにブログで報告させていただきます.
Posted by: 三浦麻子 | 2004.07.03 06:14 AM
まさにウェブログで発表するのがふさわしい研究内容で、私のような門外漢にも、心理学の発想法や方法論をかいま見ることのできる良い機会になります。これも「期待しすぎ」かもしれませんが、専門家どうしの議論なども読めたら、興奮してしまいそうです。今後も定期的に三浦さんのウェブログをチェックさせていただきます。
Posted by: ここの管理人 | 2004.07.04 06:27 AM