匿名のかたへの批判と反論、そして匿名情報への依拠はしません
既に書いたことだが、もう一度短い記事にしておく。というのは、極めて影響力の大きいサイトからリンクされたので、そちらから来られる方に私の現在の立場を簡単に説明しておきたいからだ。
リンク元は 週刊!木村剛 の5月8日付け記事 匿名の人はコミュニティを壊す権利を持っているのか? だ。木村さんは、このほど毎週土曜日に「BLOG of the Week」を選ぶことになさったそうで、なんと、栄えある第1回にこのblogを選んでくださったらしい。たいへん光栄に思います。ありがとうございます。
私は一技術者として、自分の楽しみや勉強のために、専門情報を文章にして公開している。余暇活動とはいえ、情報内容には責任を持ちたいので、匿名サイトの情報に依拠して何かを述べたり、そのまま引用することはしないようにしている。このことを 匿名のかたと実名のかたへ で断っている。
それから、匿名のかたとは真剣に議論しないことにしている。その理由は 匿名のかたへの批判・反論はしません に書いている。
けれども、匿名のかたたちがインターネット上で表現している人格を尊重したいとも考えている。興味深い匿名サイトを見つけて紹介することもあるし、匿名サイトからヒントを得て何か書いた場合は、敬意を表してリンクしている。
木村さんの リスク戦略の発想法(日経BizPlus)は、特に銀行問題が盛んに論じられていた頃に熟読させていただいた。ときおり「某銀行勤務の銀行員」や「銀行に泣かされる某企業の経営者」など、さまざまな匿名のかたからのメールを転載することで、リアルさを感じさせる文章になっていたと思う。
自然科学と違って、社会問題においては匿名情報の扱い方も違うようだなと感じる。それゆえに、難しさも多々あるのだろう。
木村さんは、匿名の人たちとの関わり方について今後どんな姿勢を固めていかれるのだろうか。分野は異なるとはいえ、実名の専門家としてネット上で匿名の人とも関わっている私にとっては、たいへん興味深い。
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